一歩外に出ればいつもいる身近な野鳥について知りたい

ハト、カラス、ツバメ、スズメ、シジュウカラなど身近な野鳥たち 野鳥の世界

朝外に出ると、いつもどこかから可愛らしい鳥たちのさえずりが聞こえてくるものです。私の住む街の最寄り駅では、毎年ツバメが子育てのためにやってきます。夕方になればカラスの鳴き声が聞こえ、公園ではハトがひしめき合っています。

野鳥は、私たちの身近な野生の友達です。私自身、野鳥に魅了され、この世界を野鳥天国と呼びたくなります。まだまだ野鳥初心者の私ですが、身近な野鳥から学ぶことで、いつか彼らと親しい関係を築きたいと強く思っています。

それでは、早速身近な野鳥たちを紹介していきましょう。

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外に出れば、かなりの確率で出会うかなり身近な野鳥たち

クイック巣作りの異名を持つハトさん

ハトは都市部や公園などで非常に一般的な鳥です。彼らの存在は私たちの日常生活の一部として認識されていますが、その存在感が逆に目に留まりにくくなっていることもあります。

特に、都市部ではハトの声を聞く機会が高く、彼らの姿を見かけることもよくあります。そして、よく見かけるのは一般的にドバトとキジバトの2種です。

懐っこさ満点警戒心ゼロ、ドバト(カワラバト)

膝の上に乗ってきたハト
膝の上に乗ってきたドバト

ヨーロッパ、中央アジア、北アフリカが原産で、人になつきやすく家禽化されました。

レース用に優れた帰巣本能と身体能力を持つ一方、野生化すると「ドバト公害」と呼ばれるほど嫌われることもあります。

見かける場所駅、都市部、公園、ビルの屋上など
特徴・全体的に濃い目の灰色。首に緑色の光沢があり胸部には赤紫色の光沢があり、脚は暗赤色
・くちばしを水に差し入れ、吸い上げてちゅうちゅう水を飲むことができる
・普段は数羽から数十羽の群れを作り、公園などで過ごしつつ、常に餌を探し求めている
・鳴き声は「クークー」と穏やか
とても強い帰巣本能と身体能力に恵まれている
木の枝を集めて作る巣は簡素で、1度に2個の卵を産みひなは約2週間で巣立つ
・昼間はオスが、夜はメスが抱卵を担当するなど、夫婦で交代しながら協力して子育てをする
・人間に対する警戒心が非常に薄い

恋のムードメーカー、キジバト

もとは山岳地帯に生息し、人との接触が少なかったヤマバトですが、徐々に人の生活圏に進出し、今では市街地でも見られるようになりました。

特徴的な鳴き声はオスの求愛や縄張り主張で、身体の色がキジの雌に似ているのが名前の由来です。日本の狩猟対象の28種の鳥類の中で唯一のハトです。

見かける場所主に森林、農地、都市部の公園など
特徴・全体的に灰褐色の体色をしており、翼や背中には黒い斑点模様が特徴。胸元は淡い紫色を帯び、尾羽の先端は白色
繁殖力が非常に高く年に8回も繁殖することがあり、特に春から秋にかけて繁殖活動が活発
・ドバト同様木の枝を集めて作る巣は簡素で、1度に2個の卵を産みひなは約2週間で巣立つ
・鳴き声は「デーデポーポー」と独特で、遠くまで響く
単独で行動するか、またはペアで一緒に行動

黒い翼の知恵者カラス

日本で観測できるカラスは、7種類もいるのだそうですが、どこにでもいてよく見かけるカラスは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種です。

とても賢いことで有名なカラス。是非とも仲良くなりたいです。

都会の知恵者、ハシブトガラス

ハシブトガラス
ハシブトガラス
見かける場所繁華街や住宅街のゴミ捨て場など
特徴・額から頭頂にかけて盛り上がっている
・くちばしが太く、上のくちばしはしっかりとカーブ
・「アーアー」「カア カア」と澄んだ声で鳴く
両足でジャンプする様に移動する

田舎の賢者、ハシボソガラス

ハシボソガラス
ハシボソガラス
見かける場所農耕地など開けた場所
特徴・くちばしがやや細い
・上のくちばしが緩やかなカーブ
・「ガアァ ガアァ」と濁った声で鳴く
足を交互に動かして歩く

最近のハシブトガラスの研究では、個体によって声が違い、誰が誰だかわかる声で鳴き交わすことで、効率よく情報をやり取りしていると考えられています。

まめさうるす
まめさうるす

きっと、鳥たちにはまだ知られていない能力がたくさんあるのだと感じます。その予感に、私の情熱は止まりません。人間よりも優れた能力がいくつも眠っているのではないかと思うと、ますます興奮が高まります!

チークパッチとぼさぼさ頭がチャームポイントヒヨドリ

まめさうるす
まめさうるす

なんと、野鳥のことが気になり出した頃、家のベランダにヒヨドリの親子が遊びに来てくれました。なんて可愛いのでしょう。自然界で目立ってしまわないか心配なほど、とても大きな声で鳴いていました。

我が家のベランダに遊びに来てくれたヒヨドリの親子
我が家のベランダに遊びに来てくれたヒヨドリの親子
見かける場所都市部の公園や庭、農地や果樹園、森林や河川敷など、1年中どこでも
特徴・全長約27センチメートルの中型の鳥です。体は灰色がかった茶色で、頬は赤らんでいて可愛らしい
・「波状飛行はじょうひこう1で、少し羽ばたいて上昇→気を付けをして弾道飛行→また少し羽ばたいて上昇、また気を付けの姿勢で弾道飛行を繰り返すリズミカルで美しい飛び方
・非常に活発で、しばしば群れを作って移動する
・鳴き声は「ピーヨ、ピーヨ」と甲高く、よく響き渡る

空を駆ける空中のアスリート、ツバメ

ツバメは、夏に日本で過ごす「夏鳥」として知られる渡り鳥です。

春にはフィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシアなど、約2,000km~5,000kmの距離を飛んで日本にやってきます。

渡り鳥は昼間は太陽、夜は星を使って自分の位置を知るとされていますが、最近では地磁気を視覚的に感知しているという説もあります。

毎年春になると密かに楽しみにしている、ツバメの子育て。最寄り駅に看板が置いてり、次のようなことが書かれていました。

『ただいまツバメがせっせと子育て中です。温かい目で見守りください。頭上からの落とし物にご注意ください。』

まめさうるす
まめさうるす

駅員さんの神対応に、ほっこりしたエピソードです。人通りの多い場所に、あえて巣を作ることで、タカやテンから巣を守っている賢いツバメ。人にとっても害虫を食べてくれるツバメはありがたく、これまでも人とツバメは友好関係を築いてきたようです。

最寄り駅に子育てをしにやってきたツバメ。巣作りに励んでいるところ。
最寄り駅に子育てをしにやってきたツバメ。
見かける場所都市部から農村部まで幅広い場所で見かけられ
特徴尾が深く二又に分かれている。これがツバメの飛行を優雅に見せる特徴の一つ。
・空中で昆虫を捕まえるため、飛行能力が非常に高い。
・泥と草を使って、家屋の軒下や橋の下など人間の生活空間に巣を作る
・1度の子育てで5個前後の卵を産み、卵は主に雌があたため、孵化まで約2週間。孵化から巣立ちまでは約3週間。
・渡り鳥で、春に日本に飛来し、秋になると南へ渡る。
・高くて澄んだ声でさえずる。ツバメのさえずりは「チュルチュル」と聞こえることが多い。
・巣立ったひな鳥と子育てを終えた親鳥は、巣を離れて数千羽から数万羽の大きな群れを作る。彼らは水辺のヨシ原などにねぐらを作り、たくさんの餌を食べて渡りの準備をする。

水辺の鳥

ヒナをおんぶして水中を泳ぐお世話上手カイツブリ

カイツブリは、比較的小さくて可愛らしい外見と優れた潜水能力で知られ、観察するのが楽しい鳥です。また、その独特な巣作りやひなの育て方も興味深い点です。

カイツブリ
見かける場所湖沼、池、河川、湿地など、淡水域に生息。都市部の公園の池でも見かけることができる
特徴・繁殖期には、背中が暗褐色、腹部は白っぽく、喉や頬は赤茶色になる。冬になると、全体的に灰色っぽくなる
優れた潜水能力を持ち、水中での餌取りが得意。水面に浮かびながら泳ぎ、時折素早く潜水して魚や水生昆虫を捕まえる
・あまり飛ばないが、必要に応じて低空を飛ぶことがある
巣は水辺に作らる。湖や池、沼地などの浅瀬に浮かぶように作られることが多い
・高くて鋭い「キィキィ」といった声で鳴く
・親鳥は非常に献身的で、卵を温め、孵化したひなに餌を与える。ひなはすぐに泳ぎ始めるが、親鳥の背中に乗ることもある
まめさうるす
まめさうるす

潜水が上手にできないひなは、親鳥の背中に乗って餌をもらうのですが、背中にひなを乗せて子育てする姿は本当に可愛いです!

ヒナを連れて歩くほっこりカルガモ

カルガモは、都市部でもよく見られるため、人々に親しみやすい鳥です。また、親子連れで泳ぐ姿が特に可愛らしく、観察するのが楽しい鳥でもあります。

カルガモの親子
カルガモの親子
見かける場所池、沼、川、湖、湿地などの淡水域に広く生息。都市部の公園や農耕地の水田でもよく見かける
特徴・体全体は灰褐色で、胸や腹部には淡褐色の斑点がある
・翼には特徴的な青緑色の光沢を持つ「翼鏡(よくきょう)」と呼ばれる部分がある
・くちばしは黒色で先端が黄色い
・水上を滑るように泳ぐ。潜水は得意ではないが、水面をつついて餌を取る。陸上でも比較的よく歩き、餌を探す
親鳥は孵化したひなを連れて水辺を移動し、餌を教えながら育てる。ひなは孵化後すぐに泳ぎ始める
・雄は「ガーガー」と低い声で鳴き、雌は「カカカカ」と高い声で鳴く
まめさうるす
まめさうるす

カルガモも子育て風景が微笑ましいですよね。小さい子どもたちを引き連れて、歩いていたり、泳いでいたり。カモのひなの成鳥は早いので、よちよち歩く姿を見ることが出来たらラッキーです。

最後に

今回は、身近にいる鳥たちを紹介してきました。公園や街中、田んぼや川沿いなど、私たちの日常生活の中で出会うことができる鳥たちは、意外とたくさんいます。

それぞれに個性があり、その生態や特徴を知ると、より一層親しみが湧いてきます。次回、外に出かける際には、ぜひ周りを見渡して、紹介した鳥たちを探してみてください。

新しい発見や、自然との触れ合いが、日常に彩りを添えることでしょう。

脚注

  1. 短い羽ばたきで得た推力を空気抵抗の少ない、羽を閉じた「気を付け」の姿勢で最大限に利用する方法。省エネ型飛行。

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