まめさうるす的世界一大きい鳥ランキング知られざる巨大鳥の世界

巨大鳥の世界 世界の鳥

現存する鳥類は、約1万種いるといわれています。マメハチドリの様な全長4 ~6 cm、体重2 gの鳥類最小、最軽量の鳥がいれば、世界最重量の鳥もいます。

世界一美しい鳥、世界一速く飛ぶ鳥、世界一高く飛ぶ鳥、世界一長く飛ぶ鳥...。鳥の種類はとても多く、色々な世界一がありますが、今回はその中でも、大きい鳥に絞って勝手にランキングしてみました。

是非最後までお付き合いください!

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インパクトが強すぎる大きい鳥たち

大きい鳥たちの中でも、見た目のインパクトが強烈な2種の紹介です。

2位 ハシビロコウ

ハシビロコウの顔
ハシビロコウ

日本の動物園にもいるのでお馴染みかもしれませんが、この大きなくちばしはやっぱりインパクトが強めです!

クラッタリングといって、くちばしをたたき合わせる様に激しく開閉して音を出したり、おじぎをしたりしますが、これは仲間同士のコミュニケーションです。飼育員さんにも同様の仕草をするので、仲間だと認めてくれているのだと思います。

英名ホエール へデッド ストーク
分類ペリカン目 ハシビロコウ科 ハシビロコウ属
生息地アフリカ東部から中央部のパピルスが繁る湿地やその周辺の草原地帯
大きさ体高約120cm 体重約5~6kg 翼開長約250cm
特徴冠羽がある。
鳴管1は退化していてあまり鳴かない。
食性主に魚を食べる。
寿命平均寿命30〜40年
飼育下では野生より長生きをする傾向があり50年以上生きた個体もいる。
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

1位 オウギワシ

色々な表情のオウギワシ
オウギワシ

これ、中に人入ってないよね?と、思わず疑いたくなるような風貌です。初めて写真を見たときは衝撃でした!見た目のインパクトに負けず劣らず、世界最強と言っても過言ではない、恐ろしい捕食者です。

オウギワシの目を見ていると、この瞳の奥で何を考えているのかなと感じずにはいられません。とても知能の高そうな顔つきですよね。憧れの鳥の一つです。

英名ハーピーイーグル
分類タカ目 タカ科 オウギワシ属
生息地メキシコ南部からアルゼンチン北部に分布していたが、1800年代以降に生息域が40%以上も縮小。
現在は主にアマゾンでしか見られない。
大きさ全長約90~100cm 体重約5~9kg 翼開長約200cm(オスよりメスの方が大きい)
特徴冠羽があり、感情や気分で動かす。
握力140kg
飛行スピード最大80km/h
食性肉食性
哺乳類、爬虫類、両生類などを捕食。
特にナマケモノ、サル、イグアナなどの大型動物が好物。
寿命平均寿命25~35年
※全長は、仰向けに寝かせた状態で、クチバシの先端から尾羽の先端までの長さを測ります。
まめ
まめ

冠羽で気持ちを表現するのは、わたしたちオカメインコと同じだね。

スーパーヘビー級 重すぎる大きい鳥たち

体重が重すぎる鳥たちは、その巨体を抱えて上空を舞うことは不可能です。このような飛ばない地上性の大型の鳥類を走鳥類そうちょうるい言います。

これから紹介する鳥たちも、完全な地上性に進化したグループに属する、走鳥類の仲間たちです。

3位 エミュー

エミュー。三本の指の先に、しっかりした爪がある。
エミュー

ヒトに対して温厚なエミュー。オスが42~56日間という長い間、間飲まず食わず排泄もせず卵を温める、イクメン鳥です。メスは卵を産み終えると巣を離れ、別のオスとの繁殖に備えます。

英名エミュー
分類ヒクイドリ目 ヒクイドリ科 エミュー属
生息地オーストラリア
大きさ体高約150~200cm 体重約40~60kg
【卵】直径約10cm 重さ約550g~600g(深緑色)
特徴ヒトに対して温厚。
古民家を改修した自宅でエミューと暮らしている方がいる。
羽毛は2本が1対になった特殊な形状をしており、恋愛成就のお守りという言い伝えも...。
食性雑食性
昆虫、果実、種子、草類を食べる。
寿命平均20~30年
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

2位 ヒクイドリ

ヒクイドリ。脚の3本の指には鋭い爪が生えている。内側の爪は特に長く、12cmに達する。

ヒトが蹴られると、皮膚が裂けて内臓が飛び出るほどのダメージを受けるそうです。足の3本指が恐竜を彷彿とさせます。

ヒクイドリの名前の由来は、あごに長い赤色のトサカがあり、火を食べるように見えたことからと言われています。

まめさうるす
まめさうるす

丸腰で出会いたくない鳥です。

英名キャサウェリー
分類ヒクイドリ目 ヒクイドリ科 ヒクイドリ属
生息地インドネシア ニューギニア島と周辺の島々 オーストラリア北西部
熱帯雨林に単独で暮らす。
大きさ体高約150~190cm 体重約58~85kg(メスの方が大きい)
【卵】直径約135mm 重さ約600g 色(エメラルドグリーン)
特徴恐竜的な足で蹴り上げるキック力は120kgにもなる。
時速50k/hで走ることができる。
世界一危険な鳥。
食性雑食性
昆虫類、小型の哺乳類の死骸も食べるが、主に森林に落ちている果実類を食べる。
寿命平均40~50年
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

1位 ダチョウ

ダチョウ。足指は2本。その内爪があるのは1本。
ダチョウ

お馴染みのダチョウ。言わずと知れた世界最大の鳥

一夫多妻制で、繁殖期にはオス一頭に対して2~3頭のメスで一つのグループを作り、オスが地面を掘ってできた窪みにメスが卵を産みます。

昼間はそのグループで一番強いメスが、夜はオスが卵を温めます。ちなみに、卵の大きさも世界一です。

まめさうるす
まめさうるす

メスにも優位性があり、グループの中で優位のメスが1番最初に卵を産みます。その卵を囲うように他のメスが産卵して、外敵に備えるのだとか...。

英名オストリッチ
分類ダチョウ目 ダチョウ科 ダチョウ属
生息地アフリカ大陸
サバンナや砂漠 低木林等に生息
大きさ【オス】体高約230cm 体重約120kg
【メス】体高約200cm 体重約100kg
【卵】直径約15cm 重さ約1.5kg 殻の厚さ約2mm
特徴体の大きさの割に脳は小さく40gほど
世界一の視力
(目は脳よりも重く60gほどで、視力が非常によく3.5㎞も離れているものを見分けることができる)
食性草食性
植物の根や葉、種などを食べる。
寿命平均40~50年
飼育下では60年以上生きた個体もいる。
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

上空に見付けたら仰天 空を飛ぶ大きい鳥

空を飛ぶ大きい鳥は、その羽を広げたときの、翼開長よくかいちょうに注目して頂きたい!大き過ぎる翼は迫力満点です!

重さがある鳥は、上昇気流を利用して羽ばたかずに上空を舞うことが多いけれど、コブハクチョウのように、大きな翼で羽ばたく鳥もいて、その迫力は凄まじいものがあります。

3位 コブハクチョウ

コブハクチョウ。全長約150cm、オレンジ色のクチバシの付け根に、大きな黒いこぶがある。
コブハクチョウ

私の居住エリアから程近くの手賀沼で見ることができます。初めて出会ったときは、その大きさと羽ばたきの音に大興奮しました!

国内でしかもこんなに近くで、コブハクチョウに出会えるなんて幸せです。

英名ミュートスワン
分類カモ目 カモ科 ハクチョウ属
生息地ヨーロッパ、中央アジアを中心に生息する
繁殖のため渡りをする
日本にいるコブハクチョウは、飼育されていた個体が逃げ出すなどして繁殖し増えたものだといわれている。
大きさ全長約125~160cm 体重約11kg(オス)約8.9kg(メス)翼開長約200~240cm
特徴クチバシはオレンジ色をしておりその付け根には黒いこぶがある
食性雑食性
主に植物の葉、種子、根などを食べる。
昆虫や巻貝を食べることもある。
寿命野生では6~7年
飼育下では30~40年
※全長は、仰向けに寝かせた状態で、クチバシの先端から尾羽の先端までの長さを測ります。

2位 ワタリアホウドリ

海面の上をワタリアホウドリが飛行している様子
ワタリアホウドリ

12日間で6000キロも飛行した記録があるそうです。繫殖期と子育て中以外は海の上にいて、長い距離を飛んでいます。

どんな景色が広がっているんだろう...。風に乗って空中を舞うのは、どんな気持ちなんだろう...。と、ついついアホウドリの目線や気持ちを想像してしまいます。

英名ワンダリング アルバトロス
分類ミズナキドリ目 アホウドリ科 アホウドリ属
生息地主に南極を中心に生息
大きさ全長100~135cm 体重6~12kg 翼開長300cm以上(最大で363cmの個体記録あり)
特徴気流を利用し、筋肉を休めながら飛ぶことができる。
海水を飲むことができる。(体内の塩分を鼻から出すことができる。)
食性肉食性
イカ、タコ、オウムガイ、アンモナイトなどの頭足類。小魚、甲殻類などを食べる。
寿命平均30年
飼育下で50年
※全長は、仰向けに寝かせた状態で、クチバシの先端から尾羽の先端までの長さを測ります。

1位 アンデスコンドル

アンデスコンドルが羽を広げている様子
アンデスコンドル

ナスカの地上絵のモデルがコンドルであることは有名ですが、天空都市マチュピチュを上空から見るとコンドルの形をしていることは、あまり知られていないかもしれません。

インカ帝国最後の皇帝『トゥパク・アルマ』が、死後コンドルに生まれ変わったという伝説もあります。

古代の人々は、こんなに大きな鳥が、優雅に上空を飛んでいる姿を目の当たりにして、神秘的な何かを感ずにはいられなかったのだと思います。

英名アンディアン コンドル
分類タカ目 コンドル科 コンドル属
生息地南アメリカ西部(アンデス山脈)
大きさ全長100~300cm 体重9~15kg前後 翼開長270~300cm以上
【卵】直径7.5~10cm 重さ約280g
特徴足指は前に3本後ろに1本
断崖絶壁の洞くつで子育てをする。
顔まわりが剥げているのは、菌だらけの死肉に顔を突っ込んでも清潔を保つことができるため。
食性肉食性
動物の死骸を食べる。
寿命平均50~70年
※分類がタカ目だが、遺伝学的にはタカよりコウノトリ類に近縁。
※全長は、仰向けに寝かせた状態で、クチバシの先端から尾羽の先端までの長さを測ります。

かつて地上を闊歩した史上最大の鳥たち

恐竜好きにはたまらない、恐竜の様な大きな鳥たちの紹介です。まだまだ研究途中のようで、今後新たな発見があることを期待しています。

3位 ガストルニス

ガストルニスのイメージ画
ガストルニス

風の谷のナウシカのトリウマや、ファイナルファンタジーのチョコボのモデルになったと言われています。

現代にガストルニスがいて、背中に乗せてくれたらどんな感じかななんて、想像を膨らませてしまいます。

かつてアメリカで発掘された化石は『ディアトリマ』という名前が付けられましたが、後々ガストルニスとの相似点がいくつか見付かり、現在では同一種とされているためディアトリマという名前は使われなくなりました。

生きた時代新世代初期6550万年前から3800万年前頃とされている。
分類ガストルニス目 ガストルニス科 ガストルニス属
生息地特定不可だが、アジア、ヨーロッパ、北アメリカなど世界中で化石の発見がある。
大きさ最大で体高200cm以上 体重500kg以上
特徴走行能力は現生人類と同等レベル。
脚の先に生えた爪は鉤爪というよりひづめに近い。
食性植物食性
植物の硬い部分や種などを食べていたとされている。
寿命正確な情報は確認されていないが、
現代の大型鳥類と同等の、数十年ほどだったのではないかと言われている。
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

2位 サウスアイランドジャイアントモア

サウスアイランドジャイアントモアのイメージ画
サウスアイランドジャイアントモア

ジャイアントモアは、少なくとも4000年間、生態学的に安定した個体群を維持していたそうですが、食用として狩猟していた、ポリネシアをルーツとする、マオリ人入植者によって絶滅の道を辿りました。

鳥類は、石や砂などを飲み込む習性2があり、その習性を利用し、あらかじめ焼いておいた石を飲ませ、苦しんでいるところを仕留めるといった、効果的な狩りをしていた痕跡も残されているようです。

生きた時代今から600~500年前
分類ダチョウ目 モア科 オオモア属
生息地ニージーランドの南東とラキウラ
大きさ体高約360cm 体重約250kg
【卵】直径約24cm 重さ約4kg
特徴走鳥類
羽根は無く、羽根のあった痕跡も無い。
絶滅の最大の理由がマオリ人の祖先による乱獲だが
ヒトを見たことがなかった故の警戒心の無さが
より捕らえやすさに繋がった
とも言われている。
もし、ジャイアントモアが今も生きていたら
現代を生きるエミューの様にヒトに対して温厚だったかもしれない。
食性植物食性
木や低木の植物の根を食べていた。
寿命断定はできないが50年ほどという説がある。
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

1位 エピオルニス

エピオルニスのイメージ画
エピオルニス

かつて中東、インド洋地域の伝説に登場するロック鳥3のモデルだったと言われています。アラビアンナイトのシンドバッドの冒険にも出てくることで有名です。

生きた時代17世紀頃まで生息していたと考えられている。
分類エピオルニス目 エピオルニス科 エピオルニス属
生息地アフリカ マダガスカル島
大きさ体高300~350cm 体重約500kg
【卵】直径約34cm 重さ約10kg
特徴走鳥類。
背の高さではジャイアントモアに及ばないが、史上最も重い鳥。
卵も史上最大。
17世紀ころ、マダガスカル島に
人が本格的に移住するようになってから絶滅の道を辿る。
食性植物性
イチゴや木の根などの植物などを食べていた。
寿命不明
※体高は、自然に立った状態で、足から頭頂までの高さを測ります。

最後に

今回は、様々なジャンルの大きい鳥をランキング形式で紹介しました。大きい鳥たちは、どこか恐竜を思わせる風貌で、ロマンを感じずにはいられないのは、私だけではないはずです。

絶滅してしまった鳥たちの一部は、絶滅の原因が人類によるものだったことは、現代にも繋がっていて何も変わっていないように思います。

現代を生きる美しく、勇ましく、神々しい鳥たちが、大地を駆け、大空を舞い、子育てをする姿を、これから先もずっと拝み続けることができる世界を、心から願っています。

脚注

  1. 鳥類の持つ発声器官。
  2. 鳥類は砂嚢(さのう)という食べたものをすりつぶす役割を持つ器官を持つ。砂嚢に石や砂などをあらかじめ飲み込んで入れておき、それらで食べ物をすりつぶすことで、消化の助けとする。
  3. 3頭のゾウやサイを持ち去り、巣のヒナに食べさせるほど大きく強い。

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