定例探鳥会が月一で開催されていることは知っていましたが、今回、我孫子野鳥を守る会のホームページで親子ふれあい探鳥会(参加費無料)があることを知りました。双眼鏡の貸し出しもあり、親子はもちろん、一人での参加も歓迎とのことです。双眼鏡もカメラもまだ未調達の私は、このイベントに参加してみることにしました。
初心者で右も左も分からずドキドキしましたが、結果は大正解でした!
鳥好きの私が言うのもなんですが、鳥好きの人たちはみんな優しく、鳥好き同士なら誰とでもすぐに仲良くなれてしまいます。
それでは、親子ふれあい探鳥会に参加したレビューを紹介しますので、お楽しみに!
集合場所どんぐりの家の前に到着
集合場所に30分くらい早く到着すると、すでに我孫子野鳥を守る会の方々が集まっていて、色々な嬉しいものを頂きました。
双眼鏡も貸して頂きました。
ガイドブックと野鳥カードと野鳥缶バッチ
手賀沼の鳥(探鳥ガイドブック)を頂きました。本来は売り物とのことですが、訂正箇所があるため、無料で頂くことができました。ありがたい。我孫子野鳥を守る会の皆さんの、50年の集大成です。
参加者全員が貰える、野鳥カードと野鳥缶バッチも頂きました。野鳥を守る会のメンバーさんが撮影した鳥です。手作り感が温かい...。
双眼鏡の使い方とお勧めの双眼鏡
双眼鏡の使い方も分からない初心者の私に、野鳥を守る会の方が一から丁寧に教えてくれました。先ずは右目を瞑り、左目でピントを合わせ、左目を瞑り右目で微調整。
『わぁ!ホントだ!見える様になった!』と喜んでいたのも束の間。いざ野鳥探索で使おうとすると、肉眼で見付けた小さな鳥を双眼鏡で捉えるのは結構難しく、最初は中々双眼鏡越しに野鳥を見ることができませんでした。少し練習が必要です。
野鳥にハマると、どうしても切っても切れないのが、光学機器をどうするか問題です。野鳥を守る会の皆さんは、声を揃えて先ずは双眼鏡だと言います。
双眼鏡さえあれば直ぐに始められると。軽くてお勧めの双眼鏡を教えて頂きました。探鳥会でお借りしたビクセンの双眼鏡です。
カメラも欲しいけど、先ずは双眼鏡ですね。
探鳥会開始
代表あいさつや連絡事項など開会式が終わり、参加者40人が10人ずつの4班に分かれ、各班が重ならない様に少しずつ間隔を空けながら、二半ごとに反対回りで出発しました。
散策中、止まっている鳥を見付けると、班のリーダーが三脚をセットして、60倍ズームのスコープをセットしてくれるので、手持ちの双眼鏡で見ることができなくても、楽しめます。三脚を付けた大きなスコープを担いで歩く後姿がカッコ良かったです。
いよいよ探鳥会の始まりです!ワクワクし過ぎて、満面の笑みです。
公園エリア
木々が生い茂る公園の遊歩道を進みます。シーンとした静けさの中、落ち葉を踏みしめる音と、木々のざわめく音と、小鳥たちの声が聞こえてきます。
鼻から息を吸い込めば、木のいい香りがします。土の上を歩くことですら、久し振りだと気付きました。
野鳥を見に行くということは、野鳥の居住エリアにお邪魔するということ。野鳥たちは、こんなに時間がゆっくりと流れる、素敵な空間で生活しているんだなと、改めて思いました。
周りの皆さんが、次々と野鳥を見付けては双眼鏡で捉え始める中、私はなかなか見付かりません。見付かっても、双眼鏡で捉えることがでずもやもやしていた中、やっと初めて手持ちの双眼鏡に入ってくれたのは、この日一番多く見付かっていたヒヨドリでした。
『っあ!入った!でもヒヨドリかな。グレーだ。』と思わず口にすると、野鳥を守る会の方が『入った?それは良かった!グレーのはヒヨドリだね。いいんだよ。それで。良かったね。』と、優しく肯定してくれました。
公園の中は、どこを散策してもヒヨドリの鳴き声がしていました。自然とヒヨドリの話題になり、家の庭になるみかんを食べに小鳥が来るけど、ヒヨドリが来ると、大声で他の小鳥を蹴散らしてしまうなど、少し迷惑がられていました。可愛い顔しているんですけどね。
シジュウカラの会話
シジュウカラもよく鳴いていました。シジュウカラは地鳴き1の種類も多く、なかま同士で会話をしていることが知られています。
天敵が近くにいるときに発する鳴き声も、天敵ごとに違います。ヒナはその声を聴き分けて、身を守るために天敵ごとに違う行動をとります。
シジュウカラが会話していることは、最近の研究で分かってきたことですが、会話をしているのは、シジュウカラに限ったことでもないかもしれませんよね。野鳥の研究はまだまだ伸びしろがある様なので、新たな発見が発表されるのが楽しみです。
野鳥を守る会の方のエピソード
この「黒いネクタイ」が無いシジュウカラを見付けて、新種を見付けたかも!と大興奮したことがあるそうです。ところが、シジュウカラのヒナには「黒いネクタイ」が無いということを後から知り、がっがりしたのだとか。
新種を見付けたかもなんて思ったら、そりゃあもう大興奮ですよね!残念。
この日の公園エリアの鳥たちは、声はたくさん聞かせてくれるけど、なかなか姿を見せてくれなかったようでした。
姿を捉えることができなくても、この美しい鳥の声を聴きながら、木々の間を歩くだけで、ものすごい高揚感を覚えました。なんて贅沢なんだろう...。
公園エリアを出て、揚水機場・手賀沼へ向かう道中
揚水機場に向かう最中、猛禽の『ノスリ』を発見です!かなり遠くにいたのを、班のリーダーが発見しました。距離があり、手持ちの双眼鏡では見れなかったけれど、60倍のスコープではバッチリ見えました!
鳥の声に耳を澄まし、方向を定め発見し、スコープで捉える。これは、長年の野鳥観察で培った技術の賜物。とても真似できません。関心することばかりでした。
親子で参加していた、小さい女の子がモズを発見!班のリーダーが60倍のスコープをセットしてくれたので、モズも細部までしっかり見ることができました。
まん丸で可愛い顔していましたが、モズは小さな猛禽。時には小鳥も食べるそうです。
小さいけど、よく見るとクチバシが鍵型に曲がっていますね。これは肉食の証です。モズは「はやにえ」2でおなじみの鳥です。はやにえにしておいた獲物を、少しずつヒナに与える姿も目撃されているようです。貯食なのかな。
建物の上にジッと佇んでいたところを、60倍のスコープで覗くことができました。肉眼でも見えるくらい大きく、『ぐぁー』と大きな声で鳴いてくれる、サービス精神旺盛のアオサギさんでした。
揚水機場・手賀沼
いよいよ水場のエリアです。大きい鳥が見れるかもしれないと、気持ちも昂ります。
水の中は、上の画像で紹介しきれないほどのたくさんの鳥たちがいました。たくさんいるので、手持ちの望遠鏡でもたくさん捉えることができました。
早く図鑑を開かずに見分けられるようになりたいな。
60倍のスコープ越しに見たミサゴは、お食事の後だったのか、ジッと止まったまま動かずにいました。周りの他の鳥たちも、ミサゴの主食が魚なのを知っているからか、特に逃げる様子もなく泳いでいました。
散策も中盤を過ぎ、集合場所のどんぐりの家まで折り返している最中に、同じ班の参加者の方がトビの声に気付きました。『ピーヒョロロロロ ピーヒョロロロロ』と確かに聞こえました。とても澄んだきれいな声でした。
折り返し歩いている時、鳥は恐竜時代を生きた獣脚類だよねという話で盛り上がりました!やっぱり皆さんそこにロマンを感じているようで、恐竜好き=鳥好き仮説は、間違っていなかったのかもしれません。
鳥合わせ
最初の集合場所、どんぐりの家の前に到着すると、分かれた班も皆集合し、今日見た鳥、鳴き声を聞いた鳥を合わせます。合計は38種でした。
最後に
こうしてしっかりと探鳥することで、こんなに身近に、こんなにたくさんの種の鳥たちが暮らしていた事実に気が付くことができます。
日々のやることに追われて忘れがちだけど、この世の中には人間以外のたくさんの生き物たちが生きていて、当たり前に暮らしています。
手賀沼親子ふれあい探鳥会2023に参加して、野鳥が主人公の世界にお邪魔して、その壮大さに感動しました。
こんなに豊かな気持ちになれる素晴らしいイベントが、無料で参加できるなんてすごいです。我孫子野鳥を守る会の皆様の、野鳥への強い思いがあってのことだと思います。
定例探鳥会にも参加してみようと思います。
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