この世界には、自然の中で息を潜め、まるで宝石のように輝く美しい鳥たちが住んでいます。彼らの鮮やかな羽や優雅な動きは、まるで自然の中で舞う宝石のようです。
今回は、その美しい鳥たちの中から3種を厳選してご紹介します。きっと、想像を超える美しさに心を奪われてしまいます。
早速、彼らの世界を覗いてみましょう!
がんばったら見付けられるかもしれない美しい野鳥
川や池などの小魚がいる場所で耳をすませば、自転車にブレーキをかけた時の音に似た、甲高い声が聞こえてくるかもしれません。
空飛ぶ青い宝石...翡翠(かわせみ)
渓流の宝石とも言われるカワセミ。光の加減で緑にも見えるため、漢字表記が『翡翠(ひすい)』と書いて『翡翠(かわせみ)』です。
英名 | キングフィッシャー |
分類 | ブッポソウ目、カワセミ科、カワセミ属 |
生息地 | ヨーロッパからアジア、ニューギニアにかけての亜寒帯から熱帯の広大な地域。 日本では、留(りゅう)鳥として日本各地で見られる。 |
大きさ | 全長約16~20cm(長いくちばし含む)、翼開長約25cm、体重19~40g |
特徴 | カワセミの青色は、色素によるものではなく、羽毛の微細構造により 光の加減で青く見えるもの。(構造色1) 繫殖期には、オスがメスへ獲物をプレゼントする。(求愛給餌) |
食性 | 肉食性。水中の魚やエビを食べる。 |
寿命 | 平均2年、最長7年。 |
カワセミを見るスピリチュアル的な意味...幸せの青い鳥と言われているように、カワセミには『幸せ』と『癒し』のパワーがあるそうです。カワセミを偶然見かけたら、幸運の訪れや、癒しの訪れが近いといったメッセージがあるようなので、見付けたら意識してみようと思います。
カワセミは一般的に獲物を獲った後、それを木の枝や岩などの硬い表面に叩きつけて麻痺させてから食べることがあります。これによって魚の骨が傷つき、消化が容易になります。カワセミは独特の捕食方法を持つ鳥の一つですね。
美しさと残酷さを併せ持つアフリカの鳥
長いまつ毛が美しすぎる優美な鳥...ヘビクイワシ
こんなにエレガントな鳥が他にいるでしょうか。伏し目がちな仕草をされたら、ドキッとしてしまいそうです。瞼のオレンジもアイシャドウの様ですし、ドレスアップしているセレブの様に見えてきます。艶やかです。
英名 | セクレタリー バード |
分類 | タカ目、ヘビクイワシ科、ヘビクイワシ属 |
生息地 | サバンナから標高3000mくらいまでの半砂漠 |
大きさ | 全長100~150cm、翼開長125~200cm、体重2~4kg |
特徴 | 空を飛ぶこともできるが、多くの時間を地上で過ごす。 頭には派手な冠羽、大きい瞳に長い印象的なまつ毛。 長い脚で優美に歩く姿は、まるでモデルの様。 その姿とは反対に、体重の5倍ほどのキック力で獲物を仕留める。 基本的には、一夫一妻で生涯を過ごす。 |
食性 | 肉食性。 主に昆虫やクモなどの節足動物、小型哺乳類を食べる。 鳥類やその卵やヒナ、爬虫類、両生類、甲殻類なども食べる。 ヘビを足で踏みつけて捉える姿が有名。 |
寿命 | 平均10~15年、飼育下では19年程度。 |
生息地の減少により絶滅が危惧されている美しい鳥
最も美しい幻の鳥...ケツァール
中南米に生息する世界一美しい鳥、ケツァール。アステカの時代から、神ケツァルコアトルの使いであるとして、崇拝の対象でした。
ケツァールの羽毛を身につけることができるのは、最高位の聖職者と王のみだったそうです。グアテマラの国鳥に指定されているだけではなく、『ケツァル』はグアテマラの貨幣単位でもあります。とても大切な存在だということが伝わります。
英名 | リスプレンデント ケツァール |
分類 | キヌバネドリ目・ブッポウソウ目、キヌバネドリ科、ケツァール属 |
生息地 | メキシコ南部からパナマ西部にかけて生息。森林伐採により個体数は減少している。 |
大きさ | 体長: 胴体 38 ~ 40.5 cm、尾 61 cm ※オスのみ尾羽が伸びる。(性的二型2) 個体によっては1m近い飾り羽が付くこともある。 体重: 200 ~ 225 g |
特徴 | |
食性 | 雑食性。果実や昆虫、トカゲなどを食べる。好物は、アボガドの原種であるリトルアボガド。 |
寿命 | 30年ほどと言われているが、実態は不明瞭。 |
古代メキシコ共通の神ケツァルコアトル
- アステカ神話では民衆に文化を授けた神であると同時に、農耕の神、風の神とされている。
- テオティワカンでは主神。
- マヤ文明では最高神「ククルカン」。
ケツァールは、とても繊細な鳥のようで、人間に捕らえられたり、小屋に閉じ込められたりすると、すぐに自害してしまうという伝説があるそうです。このことからケツァールを『自由の象徴』としている文化もあるのだそうです。
最後に
夢の様に美しい鳥たち3種をご紹介しました。
見た目が鮮やかであればあるほど、捕食者からは見付けやすくなるし、獲物に近づくにも目立ち、不都合が多いような気がします。
異性にモテるためという話も聞きますが、オス、メスほぼ同じ色の鳥もいるので本当のところ、もっと複雑な事情があるのだと思います。
鳥の羽の赤色色素が、羽に住むバクテリアによる分解を防いでいるのかもしれないというデータを示した論文もあるそうです。研究が進み、色々な謎が解けていったら面白そうです。
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