オカメインコは、その愛らしい姿と親しみやすい性格で人気の高いコンパニオンバードです。
飼い主との強い絆を築くことができ、模倣能力にも優れているため、簡単な言葉やメロディーを覚えることがあります。
オカメインコは賢く、好奇心旺盛で、人懐っこい性格から、家族の一員として迎え入れられることが多い鳥です。
そんな魅力的なオカメインコのお迎えを考えているけれど、どんな鳥なのかあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方々のために、オカメインコの特徴を細かく紹介します。それでは、オカメインコの特徴を見ていきましょう。
オカメインコってどんな鳥?
オカメインコはオウムの仲間
分類:オウム目オウム科オカメインコ属
全長は30cmと大きめですが、その半分を尾羽が占めています。体重は80~110gほど。頭頂部に、『冠羽』と呼ばれる、長い飾り羽があります。
冠羽はわたしたちオウムの仲間にある特徴だよ。
オカメインコは、名前にインコと付いているけどオウムの仲間ということになります。冠羽を立てたり寝かせたりして、色んな感情を表現してくれます。表情豊かでとても可愛いです。
ちなみに、チャームポイントでもある頬のオレンジ色の斑点(チークパッチ)の下に、耳の穴が隠れています。
羽をかき分けると穴が開いていてびっくりするかもしれませんが、穴が開いているのが通常で、それは耳の穴なので大丈夫です。
オカメインコの寿命
飼育下のオカメインコは15~20年生きると言われています。お迎えをするする時は、この先20年後も一緒にいられるかをよくイメージしてください。
ひとり取り残された鳥さんが、飼い主さん以外からの給餌を受け付けず、衰弱しているのを見たことがあります。家族としてお迎えした子の最期を看取ることは、特別な事情がない限り飼い主の最低限の責任です。
野生オカメインコの生息地
野生のオカメインコは、オーストラリアの乾燥した地域に生息しています。そこでは、季節によっては昼間に35度に達し、夜には氷点下になることも珍しくありません。昼夜の寒暖差が激しい過酷な環境の中で生活しています。
一年を通じて降水量は少なく、季節によって気候が大きく変わるため、彼らは快適な気候と水場を求めて、オーストラリア全土を何キロも移動します。
我が家の箱入りオカメまめを見ていると、野生のオカメインコのタフさに感心せずにはいられません。
基本は、2~10羽の仲間と行動するけど、大移動をするときは100羽以上集まることもあるんだって!すごい!
野生オカメインコの食性
野生のオカメインコは、主に麦の仲間やアカシアの種子、果物、草などを好んで食べます。
また、地面に落ちているものを食べることも好きで、時折昆虫や幼虫を捕食してたんぱく質やカルシウムを補っていると言われています。
家では昆虫の代わりに小動物用の煮干しを与えています。
ところが、オーストラリアでは麦やトウモロコシなどの農作物が広く栽培されています。オカメインコがこれらの農作物を食べてしまうことが問題となっており、農家の方々はその対策に苦慮しています。
オーストラリアでは、鳥よけのネットやフェンス、音や光を使った追い払い装置など、いろんな技術を使って鳥害対策が行われています。日本でも同じような取り組みが行われており、農作物を守るために活用されています。
オカメインコの種類
オカメインコには、さまざまな色や模様の品種があります。これらの品種は、自然界では見られないものも多く、主に飼育下での繁殖によって生まれたものです。以下に、代表的なオカメインコの種類を紹介します。
ノーマルグレー
最も一般的なオカメインコの色で、野生のオカメインコもこのカラーです。全体的にグレーで、頬にはオレンジ色の斑点があります。オスは顔が鮮やかな黄色になり、メスは顔全体が灰色です。
人工的に作られた色変わり品種と比べると、遺伝的な欠陥や健康問題が少ないと言われています。
ルチノー
全身が白く、頬のオレンジ色の斑点(チークパッチ)が特徴です。目は赤く、アルビノに似ていますが、頬の斑点があることで区別されます。
わたしのことね
パイド(斑)
パイドは、体全体に不規則な黄色や白の斑点があるオカメインコです。模様のパターンや広がりは個体によって異なり、非常に多様性があります。
シナモン
全体的にシナモン色(薄茶色)をしており、グレーよりも柔らかい色合いが特徴です。頬のオレンジ色の斑点はノーマルグレーと同じです。
パール
全身に小さな斑点模様があり、羽にパール状の模様が広がっています。この品種は特に美しく、人気があります。
アルビノ
全身が真っ白で、目は赤いのが特徴です。ルチノーと異なり、頬の斑点がありません。
ホワイトフェイス
名前の通り、顔が白く、頬のオレンジ色の斑点がないのが特徴です。体の色はノーマルグレーや他の品種と同じく多様です。
これらの品種は、飼育環境や繁殖方法によってさらに細かく分類されることがあります。オカメインコの美しい羽色や模様を楽しみながら、個々の性格や特性を理解し、大切に育てていきましょう。
オカメインコ思いの飼育環境
オカメインコはとても怖がりなので、自然界で生きていけるのが不思議だなんて思っていましたが、些細なことで驚き、怖がり、直ちに飛び立ち逃げることで自己を防衛しているのです。
つまり、臆病な性格は、自然界で生き抜くために備わった能力ということです。
そんな怖がりオカメさんなので、突然の大きい音や、強い光はストレスになると同時に、驚いて急に暴れて怪我をしてしまうかもしれませんので、注意が必要です。
特に地震の時は注意が必要です!オカメパニックという言葉もあるほど、揺れに怯えるとケージの中で暴れます。
我が家のまめも、オカメパニックで流血騒ぎになったことがあります。ケージの中は、むやみに物を置かず、すっきりとさせておくことが大切です。
オカメインコが快適な温度と湿度
暑さには比較的強いのですが、寒さには弱いので注意です。
まめが我が家に来たのは3月。未だ肌寒い時期だった上、一人餌にはなっているものの、まだまだ雛の面影が残るベビーオカメちゃんだったので、衣装用プラケースに保温電球をセットして過保護に育てました。(生まれて1年未満のオカメインコはとてもか弱いです。)
夏は風通しを良くしたり、熱がこもらないような工夫が必要です。
我が家では、猛暑の時は28度くらいでエアコンをかけ、猛暑でなければ、窓を開けて扇風機を首振りでかけっぱなして出かけていました。
また、オカメインコはもともと乾燥地帯に住んでいたため、湿度が高いのも苦手です。梅雨の湿度の高い時は、しっかりと除湿をしてあげないといけません。
ケージを置く場所
我が家では、ステンレスラックを組み立て、比較的高い位置にケージを置いています。オカメインコが定位置の止まり木に居る時、丁度胸の高さくらいです。
高すぎると安定が悪いのと、低すぎるのは鳥さんが臆病に育つということで、もともと臆病のオカメインコをこれ以上臆病にしないためにも、少し高めで設定しました。
鳥のケージを置く台は、安定感のある丁度いいものがないとつくづく思います。大きさや高さが丁度良く、安定感があり、収納力もあって、お洒落な台があったらいいですが、なかなか見つかりません。そこで、自分で木工でDIYするつもりです。作成を始めたら、その過程や完成した台について記事にしようと思っています。
オカメインコには、群れで暮らす本能がDNAに組み込まれているので、なるべくひとりぼっちにしないよう、出かけているときと寝ているとき以外は、いつも傍にいることのできるリビングを選びました。
誰も来ない、一日を通して日が差さない様な暗い部屋にケージを置くのは避けたいと思ったのです。
オカメインコの鳴き声
結構大きめの声で鳴きます。我が家のまめは女の子ですが、大好きな旦那が登場すると、とても大きな声でアピールます。
男の子は、鳴き声で女の子にアピールするのが本能ですので、もっと激しい鳴き声なのではないかと想像できます。
リモートワークなど、音を気にしなければならない環境の場合は、防音対策も考える必要があります。
お留守番
自然環境下のオカメインコは群れで行動し、仲間と離れることは死を意味します。飼育下のオカメインコにとって、一緒に暮らす家族も仲間です。一人にされることはとても辛いことです。
旅行が趣味の場合、ペットホテルを利用することも選択肢です。しかし、些細なことで食欲を失うこともあるため、心配で安心して旅を楽しむことが難しいかもしれません。
共働きで家に誰もいない状況でも、オカメインコは賢く毎日のルーティーンを学習します。しかし、一人で家にいることが気になる場合は、もう一羽のオカメインコを迎えることも検討する価値があります。
家を空けるとしたら1泊が限界
多めの餌と、多めのお水をセットして、1泊くらいなら家を空けても大丈夫だという情報を得て、私も1泊で出掛けたことがあります。
結論、何も問題は起こりませんでした。
ただ、外出中、ずっと家でお留守番しているまめが気になってしまい、落ち着きませんでした。
おすすめのケージとお掃除
HOEI・465オカメステンレス
「オカメインコ専門店・オカメインコショップひばりや」さんでお迎えしたオカメインコに必要な飼育用具を一式揃えました。
ケージは、値引きしていたExcel・オカメインコのドリームハウスを購入しましたが、SNSでHOEI・465オカメステンレスを使っている飼い主さんの投稿を見て、買い替えを検討しています。
金網をよじ登る習性がある鳥にとって、ステンレス製は安全です。また、HOEI・465オカメステンレスは金網が横方向に配置されており、鳥の伝い歩きもしやすいです。
465オカメ ステンレス ホワイト
ブランド: HOEI
毎日のお掃除
鳥さん飼育をする上で、ケージに使用する糞きり網は欧米では虐待につながるそうです。糞きり網に尾羽が挟まって身動きが取れなかったり、足を挟んで骨折したり、トラブルの原因になるそうです。
そのため我が家では、お迎え当初、プラケースにチモシーとしらかばマットを敷いてお世話していたこともあり、ケージに移行してからも、糞切網は外して、トレイに直接チモシーとしらかばマットを敷いてお世話しています。
朝起きて、声掛けしながら餌とお水を新しいものに交換するついでに、トレイの上に落ちているうんちをふき取ります。
お水の容器は、ぬめりなどをキチンと落としてね。
うんちは大体、チモシーとしらかばマットの上に落ちているので、スムーズに取り除けます。チモシーとしらかばマットが素晴らしい仕事をしてくれます。
1ヵ月に1回のお掃除
1ヵ月に一度は、ケージを丸洗いします。敷いているチモシーとしらかばマットも総入れ替えです。ケージの中の止まり木、おもちゃも、水洗いできる素材であれば水洗いします。天然木の止まり木も、我が家では水洗いし、乾かしてから元の位置に取り付けています。
ケージ丸洗いのイベントは、我が家のまめもとても嬉しそうです。
放鳥
オカメインコは、飼い主さんとの触れ合い時間『放鳥時間』をとても楽しみにしています。我が家のまめも、右に左にせわしなく動き、首を伸ばし、ケージによじ登ったり下りたりしながら、出して出してと鳴いてアピールします。
飼い主さんにとっても、オカメインコと触れ合える癒しタイムです。
1日1回以上は放鳥しましょう。1回の放鳥時間は、1時間くらいが適当だと言われていますが、我が家ではその時のオカメインコの気分次第で、もっと長くケージの外で一緒に過ごすこともあります。
ケージの外で、大好きな飼い主さんと過ごす時間は、鳥さんたちにとってとても幸せな時間ですので、なかなかケージに戻ってくれず苦労することもしばしば…
放鳥時の注意
ケージの外は危険がたくさんあります。オカメインコが遊ぶ場所に、食べてはいけないものが出しっぱなしになっていないかよく確認してください。
オカメインコは、床を歩くのも好きです。オカメインコが床を歩いていれば、間違って踏まない様に十分気を付けてください。ドアの開け閉めも挟まない様に気を付けます。
オカメインコは、いたずらも大好きです。本などの紙類は、端から齧ってボロボロにされます。
放鳥時は、付きっ切りが基本です。
放鳥の失敗談
我が家のまめは、外で飼い主と過ごす時間が楽しすぎて、ごはんを食べることより放鳥時間を優先してしまったことから、体重が減ってしまいました。(我が家では、ケージに戻ってもらい易くするため、ケージの外でおやつ以外のごはんはあげないようにしています。)
オカメインコの体重は、80~100gと言われていますが、適正体重は個体によって変わってきます。日頃から測定しておけば、体重減少や体重増加にいち早く気付くことができます。
飼い主側からしても、可愛い愛鳥と過ごす時間が嬉しくて、ついつい長い時間放鳥する日が続いた結果です。
これに反省し、ほどほどに放鳥時間は調整するようになりました。
ケージに戻らない時
どうしてもケージに戻ってくれない時もあります。指に乗せてケージの前まで行くと飛び去ってしまうのです。
強行突破の方法は、暗がりに連れていく方法です。鳥さんは暗がりでは動きが止まります。その瞬間、タオルをフワッとかけて、軽く包みケージの前まで連れていきます。ケージの入り口でそっとタオルを開けば、そのまますんなり入ります。(今では、少し慣れて、タオルなしです。)
強く掴むのは絶対NGです。優しく軽くが基本です。
出掛ける時間が迫っている時などは、どうしようかと焦りますが、鳥さんの特徴をうまく利用すれば難なく無事ケージに戻ってもらうことができます。
とはいえ、鳥さんはとても賢いので、最近では暗がりに連れて行こうとすることを感づかれます。こなったら根競べです。
オカメインコの選び方
初心者がオカメインコをお迎えする際にどのようにして選べばよいのか迷っている方も多いかもしれません。初心者でも育てやすいオカメインコを選ぶために考慮すべきポイントを、以下で詳しく見ていきましょう。
体の状態に注意しましょう
元気でずっしりと重い子を選びましょう。隅っこで固まってずっと目を閉じていたり、羽がきれいに生えていない、汚れているなどがあれば、病気の可能性もあります。可哀そうに感じて連れて帰りたくなるかもしれないけれど、初心者に体の弱い子のお世話は難しいです。
最悪の事態を回避するためにも、元気でしっかりとした子を選んでください。
親しみやすい性格の子を選びましょう
人間に対して一生懸命アピールしてくる子がいいです。人間に対して警戒心の薄い子は、べた慣れします。
警戒心の薄い子は、すぐに飼い主に懐き、親しみやすい性格を持っています。そのため、家族との絆を深めることができ、愛情深いコンパニオンとして生活することができるでしょう。
我が家のまめも、人一倍大きな声でアピールしていました。
鳴き方がオスっぽいって言われてたよね。わたしは女の子なのに。
初心者には成鳥のオカメインコが適しています
どんな鳥でも雛は弱いといわれていますが、その中でもオカメインコは特に弱いと言われています。
オカメインコのとても繊細で臆病な性格上、環境の変化の影響も大きく受けてしまうのも一つの要因です。
一部では、メンヘラインコと呼ばれることもありますが、その繊細さがまた、飼い主たちにとっては愛おしいところでもあります。
そのため、初心者はオカメインコを雛からお迎えするのは避けましょう。
挿し餌の管理や体重の増減など、雛のケアには専門的な知識と経験が必要であり、初心者にとっては、成鳥の方がより手軽に飼育できます。
挿し餌をしなければならない
オカメインコに限らず、雛をお迎えするとなれば挿し餌を与えないといけません。
生後2週間までは2時間おき、生後2週間こえたら4時間おき…ということは、仕事で家を空ける人は雛を育てることは不可能になります。
一人餌になっている子でも懐く
一人餌になっている子でも、人から差し餌を貰って育てられた子はちゃんと懐いてくれますので心配ありません。
鳥飼い初心者の私も、勿論一人餌の子をお迎えしました。
オカメインコの雛はジャージャーと鳴きながら、ごはんをねだります。この鳴き声は赤ちゃんの頃だけ聞くことができる貴重な鳴き声。
これが本当に可愛いし、挿し餌の思い出もできるし、愛着関係も築きやすいと思います。
けれど、私のように初めてのお迎えの場合や、付きっ切りでお世話できない場合は、悲しいことが起きてからでは取り返しが付かないので、迷わず一人餌に切り替わっている子を選んでください。
最後に
私がオカメインコをお迎えして一番強く感じたことは、こんなにも感情や思いが通じ合うのかということです。
オカメインコはとても小さな生き物だけど、確かに心が通います。
オカメインコは、外で嫌なことがあった時、ただ近くにいてくれて癒してくれます。オカメインコの面白いしぐさや表情には、いつも笑わされます。我が家へ来てくれて本当に感謝しています。
したがって、お迎えした子はきっとかけがえのない大切な家族になって、愛嬌を振りまき癒してくれるでしょう。
皆さんが、素敵なバードライフを送れるよう願っています。
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